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第19章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 1

お風呂に入ってさっばりした後、寝ている斎を横目で見ながら、こっそり部屋を出る。

携帯は見つからなかったけど、屋敷の中で壁時計がある場所まで行くと、

「くがつとおか・・・」

時計に付随している日時を棒読みで読む。

今日は9月10日らしい。まさか10日も過ぎていようとは・・・。

ちなみに時間は16時半。学校に行っても意味のない時間。今が朝なら、こっそり行くのに。

・・・こっそり。

という言葉に刺激され、向かう先は玄関。

学校の外に出ると、少しの開放感は味わえるけど、探されて後が大変。

だけど、学校の敷地内なら、少しは大丈夫、かな・・・?

運がいいのか、屋敷内で働く人にも、的場君にも永依さんにも会わずに、靴を履き、外に出る。

そういえば、均さんは未だ居るのだろうか・・・。

10日ぶりの外は、何となく懐かしく感じた。たかが10日なのに、変な感じ。

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