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第20章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 2

「そうね。貴女の前に姿を見せなくなったから、消えたと言えば消えたのかな」

「え・・・っと?」

混乱しているから、言葉にならないまま・・・。

「考えている事、ダダ漏れ」

「ダダ洩れ、って・・・」

「うん。だって私は、貴方の中に寄生してるから。考えて居る事は、解っちゃったりする」

「全部!?」

「うん」

・・・うん、じゃないと思う。無邪気な顔をして言う、この幼女、ちょっと怖い。

「出てって」

「・・・うーん、と」

悩むところ?そこ。

「悩んじゃう所だよ。だって、結果が決まらないとどうにもならない」

「結果?」

「そう、結果」

「何、の?」

「・・・何て言ったらいいのかな・・・。貴女の今後を左右する結果、だよ。因みに貴女自身はまだ夢の中。結果が出るまでこの夢から覚めることは出来ない」

「夢?」

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