
contract
第22章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 2
「お前ら、何を・・・」
ぎりぎりの爪先立ちの状態から文句を言うも、声は枯れ、息は絶え絶え。
「絢乃ちゃん、助けてよ」
懇願されるけれど、どこか普通の感情をそぎ落とした状態が続いている私は、
可哀想とは思えず、
ここでいなくなれば、2度と襲われる心配はないかも、というどす黒い感情の方が強かった。
とはいえ、直接人が死ぬところも見たいとは思わないので、
「斎、もうこれ以上は見たくない。屋敷に帰りたい」
と、お願いしてみる。これ以上を見ると、トラウマになっても嫌だし。
いつもなら優しい斎はお願いを聞いてくれた。でも今回は「ダメだ」という。
「俺には”生と死”が何時もつきまとう。これを見せるのは隠すのを止めた証拠だ。
この男の最期を見て、綺乃も覚悟を決めろ」
ぎりぎりの爪先立ちの状態から文句を言うも、声は枯れ、息は絶え絶え。
「絢乃ちゃん、助けてよ」
懇願されるけれど、どこか普通の感情をそぎ落とした状態が続いている私は、
可哀想とは思えず、
ここでいなくなれば、2度と襲われる心配はないかも、というどす黒い感情の方が強かった。
とはいえ、直接人が死ぬところも見たいとは思わないので、
「斎、もうこれ以上は見たくない。屋敷に帰りたい」
と、お願いしてみる。これ以上を見ると、トラウマになっても嫌だし。
いつもなら優しい斎はお願いを聞いてくれた。でも今回は「ダメだ」という。
「俺には”生と死”が何時もつきまとう。これを見せるのは隠すのを止めた証拠だ。
この男の最期を見て、綺乃も覚悟を決めろ」
