テキストサイズ

contract

第22章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 2

潤む目は、頭からかぶるシャワーによって、うやむやになり、

ここで泣くのは何となくヤダと思い直したところで、それ以上の涙は引っ込んだ。

私と斎自身を洗い終えた斎は、シャワーの湯を止め、バスタオルを巻き、

丹念に拭き始める。

それくらいは自分でするのに・・・と思うのだけど、

それ以上に斎が私を拒否する理由があると思っていることによる絶望で、

身体を動かせなくて半分以上茫然自失状態に入った私は、

斎がかまってくれる以上、されるがままになっていた。

タオルドライ後、斎は何も纏わない裸体のまま、私は新しいバスタオルを巻かれたまま、

何時もの部屋に戻る、と思ったのだけど、

階段を降り、1階から、知らなかった地下への扉を経由して、

連れてこられた地下室とも言える部屋の雰囲気に、言葉を失った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ