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第23章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 3

馬乗りになり、キスの嵐を成り行きで受け止めた体制のまま、均さんは話しを始めた。

「学校卒業後は婚約者として絢乃を絡め取る心算で、あれこれ布石は打ってある。

少し早まっただけだ。どちらにしろ孕ませて終わりって話じゃねえよ」

くらくらする。自分の知らない所で話が飛躍しすぎで・・・。

「・・・父は、知ってるの?」

「ある程度はな。渋ってるのは知ってる。が、掻っ攫う事は前もって宣戦布告済みだ」

均さんは一切、そんな雰囲気を出してはいなかった。

一般的な家族に当てはめるならば、私にとっては兄のようなそんな存在だと思っていた。

それなのに・・・、

「絢乃、愛してる」

思いもよらないその言葉に、雷で撃たれたような衝撃を覚えた。

「な・・・」

「好き、じゃ足りないからな」

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