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第24章 case10 【私ハ貴方ノ手ヲ握ッテ】 1

「勘違いしてますね。俺は籠絡などされていない」

的場君は執事然とした表情や態度が少しずつ壊れてる気がするし、

「どうだか」

均さんはこの言い合いを楽しんでいる様子・・・。

「アンタ、無礼にも程がッ」
「何時まで盗み聞きしてんだ、斎」

的場君のキャラが壊れる寸前、均さんが爆弾投下。

・・・盗み聞き?

「相変わらず、カンが良いな」

そう言いながら姿を現す。睨まれるかと思ったけど、それも無く・・・拍子抜け。

「カンじゃねえ。こっちに向かってくる間、結構殺気立ってただろ?

ところが、少しずつ殺気が薄れるのが解った。一応、俺が掻っ攫った理由が解ったようだな。

という訳で、絢乃チャンのフォローは自分でしろよ?身内なんだから、コレ傷つけるのは我慢ならん」

ま、これで大丈夫だろ?と言わんばかりに、ぽんぽんッと肩を二度叩かれ、スタスタと屋敷に入っていく。

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