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第25章 case10 【私ハ貴方ノ手ヲ握ッテ】 2

そんな変な会話は、斎のキスで簡単に終焉を迎える。

「・・・落ち着かない」

そして珍しい、独り言。

「屋敷の中に味方数人。学校内には敵数人。後は人払いした」

斎がソファに座り、股の間に私が座らされ、後から抱きしめられた状況になる。

「敵が中々尻尾を出さない」

珍しく弱気なのか、ボヤキなのか・・・を吐いている。

「昼間何をしてたの?」

「ネズミ退治」

「・・・ネズミ」

というのは、多分、敵、だよね。

「中々手強い」

斎の顎が右肩に乗る。

「親玉は特に逃げ足が速い」

「作戦、変えないとダメとか?」

「・・・かも」

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