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contract

第4章 case2 【貴方ガ欲シイ】 2

「生殺与奪の権を握られることを承知の上で、願いを口にして、契約している。だから、当たり前」

「契約って・・・」

「大願成就の契約。願いが叶う噂ぐらいは聞いたことない?」

「あるけど・・・」

「あれは本当。ただし、斎様が願いの内容を気に入るか気に入らないかによって、契約するかどうかは決まる・・・みたいな気はしてる」

「で、的場君は何を・・・」
「秘密」

言葉が途中で遮られる。・・・何を願ったの・・・?

「って知りたい?」

遮ったくせに、今度は聞いてくる。的場君の肩に置いていた両手を外して、両手を伸ばしてくる。

「あ、あのっ」

手を伸ばしてきた的場君は一気に私を押し倒す。抵抗する私を押さえつけ、馬乗りになって、顔が至近距離。

「離れてッ」

「姫様、何故オレがここにいるか、の答えをあげる」

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