テキストサイズ

contract

第26章 case10 【私ハ貴方ノ手ヲ握ッテ】 3

ガチャリ。

ドアノブが周り、ドアが開く。

「居たな」

「・・・均、さん」

均さんの姿を見て、ホッとした・・・という事は無かった。

今。均さんが来ても、私はどうしたらいいか解らない。

でも、助かった、というべき?ここは。

「とりあえず、出よう」

「何処に?」

「ここから。ここは危ない。斎が本格的に暴れたら、建物ぐらい簡単に壊れる」

・・・斎は、洋館を簡単に壊せる・・・?そうなのかな。

誰もが、自分自身の考えで行動している様に見える。私は怖い怖い怖いのにッ!!

「行こう」

腕を引かれる。けれど、固まってしまって、一歩が踏み出せない。

屋敷の外に?窓に風が打ち付ける音が響く、荒れ狂う嵐の中に?

斎は・・・。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ