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第5章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 1

「姫様は直ぐお帰りにはなりませんでした。はっきりいって斎様のご機嫌は最あ」
「的場」

・・・一瞬、一瞬だけだけど、斎と的場君の立場が逆転した気がした。

じろりと睨み、斎が的場君の名を呼んで釘を刺すまでは。

「・・・失礼いたしました。ですから、進言申し上げました。『離れたくないなら、いつも一緒にいなければならない様に』そして『やるなら徹底的に』と」

「・・・何を」

・・・何となく、話の流れが想像ついて、嫌な、予感が・・・。

「姫様を絡め取る方法の一つとして、恋人という設定を」

「・・・」

「学校中の生徒や先生が、斎様と一緒に居るべきなのは姫様だ、と」

「学校内全体に暗示をかけるのは容易いからな。そして、金本悠里には、虫を寄せ付けない様、暗示を特に刷り込んである」

影響は、悠里ちゃんにまで・・・。

「これで、全ての時間、斎様から逃れる術は無いわけです。どっぷり溺れてください」

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