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第5章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 1

『どっぷり溺れ』って・・・斎に?今でも逃げ場がないのに、私自身がそれを望んで?

関係のない悠里ちゃんまで、巻き込んで?

「イヤ」

そこまで聞き終わって、脳裏に色々過って、口から出てきた言葉は、ソレ。

即座に、隣の斎が反応した。一気に身体が押し倒される。

「なっ」
「絢乃に拒否権は無い」

斎の体重も手伝って、身体に重みがのしかかる。じたばたしてみるものの、全く逃げられない。

「離しッ」
「身体が憶えるまで、何度でも繰り返す」

顔も手で固定され、斎の方を向かされ、一気に顔の距離を詰め、唇が合わさる寸前で、

「逃がさない」

宣言とともに、性急な行動とは反対に、柔らかく唇が合わさる。確かに前と、同じ。

「・・・・・・っんっっ」

以前よりもキスの間に・・・甘い声が、漏れた気が、した。

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