
温もり
第1章 嗚咽
キッチンでは女性LLと掃除係の男性LLが入り混じって片付けをしていた。女性LLも手際は良いが、日がな一日研究所の掃除をしている掃除係に手際は数段上だ。
「どうした? 珍しいな?」
両手に大量の皿を持った二零二が零九に気づいて声をかける。零九は邪魔にならない様に気をつけながら、チラリと中を見る。
「……ニニ、探してるんだ」
長い灰色の髪はそこに無かったので、ボソリと零九は答える。まあ、そんな所なんだろうな、と二零二は思いながら顎で零九の左後ろを指す。
「こっちに皿持って来た後、あっちに行ったぞ」
差された方は、研究室から出て行く扉があり、零九の表情に僅かに疑問と動揺が走る。ラディが彼女に手を出さないと言ってはいるが、信用しきれない所がある。
「一五零? おい! そろそろ風呂の時間だぞ!」
走り出した零九に二零二は叫ぶが、彼の耳には届いていないらしく、止まる気配も返事をする様子も無い。
勢いよく扉を開けて乱暴に閉める零九に、二零二は首を傾げる。大きな音に顔を上げていた二零零と目が合い、同時に首を傾げる。
「二人とも帰って来そうにないし、二零零が先に入れよ」
「おー、解った」
そんな会話をして、二人はいつもの様に行動を開始した。
一五零の二人が他と違う行動をしても、LL達はさほどどうこう思わない。
それが、当たり前だから。
「どうした? 珍しいな?」
両手に大量の皿を持った二零二が零九に気づいて声をかける。零九は邪魔にならない様に気をつけながら、チラリと中を見る。
「……ニニ、探してるんだ」
長い灰色の髪はそこに無かったので、ボソリと零九は答える。まあ、そんな所なんだろうな、と二零二は思いながら顎で零九の左後ろを指す。
「こっちに皿持って来た後、あっちに行ったぞ」
差された方は、研究室から出て行く扉があり、零九の表情に僅かに疑問と動揺が走る。ラディが彼女に手を出さないと言ってはいるが、信用しきれない所がある。
「一五零? おい! そろそろ風呂の時間だぞ!」
走り出した零九に二零二は叫ぶが、彼の耳には届いていないらしく、止まる気配も返事をする様子も無い。
勢いよく扉を開けて乱暴に閉める零九に、二零二は首を傾げる。大きな音に顔を上げていた二零零と目が合い、同時に首を傾げる。
「二人とも帰って来そうにないし、二零零が先に入れよ」
「おー、解った」
そんな会話をして、二人はいつもの様に行動を開始した。
一五零の二人が他と違う行動をしても、LL達はさほどどうこう思わない。
それが、当たり前だから。
