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　ニニはキッチンに居るのだろうか？ と零九は雑誌を片手にそちらに足を向ける。
　すぐにドンッ！ と言う衝撃に襲われ、足をふらつかせ、態勢を整えた所で足下を見ると、二三九の五九が泣きそうな顔で見上げていた。

「…………」

　困ったな、と零九は沈黙する。年少のLL達からは自分は怖く映っているらしく、下手な事をすれば泣いてしまう事を知っている。現に五九と遊んでいたであろう、ナンバー二三九の二人も五九を心配そうに見ながら、零九を恐れて近寄って来ない。

「……泣くな」

　零九はボソリと言ってニニを探そうと歩き出す。下手に何かして泣かせてしまうのも面倒だ。

「うええええええええ！」

　数歩歩いた所で泣き声が響き、零九が振り向くと、案の定五九が大声を上げていた。驚いた二零零が駆け寄り五九に話を聞くが、零九を指差すだけでなんだか解らない。

「一五零がどうしたんだ？」

　零九が何かする訳が無いと知っているので、二零零は零九を責めるつもりも無く、恐らく大柄で無表情な彼が怖いとって居るのだろうとは想像ついている。

「あ、一五零良いぞ。何もしてないんだろ？」

「……ああ」

　零九が側にいるといつまでも泣き止まないと思った二零零は言って、暗にどこかへ行って欲しいと言う。