
温もり
第3章 殺処分
十二時を過ぎ、二人はもう眠ろうかと互いのベットに入る。シングルのパイプベットは体格の良い零九には狭く、足を伸ばす事が出来ない。それでも馴染んでいるので、見た目よりは辛くはない。
「ねぇ、零九」
窓も無く、電気も消した闇の中、ニニが声をかける。零九は返事をしないが、彼が聞いてくれていると知っているニニは続ける。
「そっちに行って良い?」
心細いのか、彼女はそう甘える。
母を抱いた感触がまだ鮮明に思い出せ、その腕で彼女を抱く事に抵抗はあったが、彼女の弱さを知っている零九は拒否出来なかった。
「良いよ」
それを聞いてニニは立ち上がり、暗闇の中、探りながら零九の方へ歩いて来る。彼女の気配に手を伸ばしていた手が触れ、それを頼りにニニはベットに入って来る。
零九一人でも狭いベットに二人入ると殆ど身動きが取れなくなるが、二人にとってはその狭さが安心出来る空間だった。誰にも邪魔されない、二人だけの空間。
零九はニニを胸に抱き、ニニは少し丸くなって彼に密着する。
彼女の吐息を感じてその方を見ると、唇の柔らかい感触があった。重ねれば、温かい舌の感触に欲情する。ついばむ様な口づけに、彼女の口から甘い吐息が漏れる。
「ねぇ、零九」
窓も無く、電気も消した闇の中、ニニが声をかける。零九は返事をしないが、彼が聞いてくれていると知っているニニは続ける。
「そっちに行って良い?」
心細いのか、彼女はそう甘える。
母を抱いた感触がまだ鮮明に思い出せ、その腕で彼女を抱く事に抵抗はあったが、彼女の弱さを知っている零九は拒否出来なかった。
「良いよ」
それを聞いてニニは立ち上がり、暗闇の中、探りながら零九の方へ歩いて来る。彼女の気配に手を伸ばしていた手が触れ、それを頼りにニニはベットに入って来る。
零九一人でも狭いベットに二人入ると殆ど身動きが取れなくなるが、二人にとってはその狭さが安心出来る空間だった。誰にも邪魔されない、二人だけの空間。
零九はニニを胸に抱き、ニニは少し丸くなって彼に密着する。
彼女の吐息を感じてその方を見ると、唇の柔らかい感触があった。重ねれば、温かい舌の感触に欲情する。ついばむ様な口づけに、彼女の口から甘い吐息が漏れる。
