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私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~

第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?

 考えてみれば、私だって可愛くないよね。今だって、高志に憎まれ口ばっか言わないで、〝大丈夫?〟とか心配してることが伝わるように言えば良いのに。
 これだから、他の男子たちからも〝沖田は可愛げがない〟って、いつも言われるんだろうな。
 いつか他の男子に言われたことがある。
―おまえって、ちょっと見は可愛いのに、中身はまるで男だよな。だから、ダチのようには思えるけど、女として見られないんだ。
 私は別にその男の子のことを好きでも何でもなかったけど、それを言われたときは、正直、かなりのショックだった。
 不細工だとか言われるより、打ちのめされた気がしたよ。外見は化粧とかで多少は改善の余地があるけど、中身はなかなか変えようと思っても変えられないしさ。
 結局、私は私だよねって、割り切ってるんだか居直ってるんだか判らない感じで、そのことについては極力考えないようにするしかなかった。

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