
私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~
第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?
でもさ、ホントは私だって、ちゃんと女の子扱いされたいって願望はあるんだよ。だって、私はいくら女に見えなくたって、女だから。
別に彼氏が欲しいとか、そういうのとは関係なくて、それでも、他のコが彼氏とデートしたなんて話で盛り上がってるのを横目で見るたびに、私はきっと一生、彼氏と恋人とか、できないんだろうなって哀しくなっちゃう。
まあ、それはともかく、高志が何とか歩けるようなので、私はホッとする。私たちは一歩ずつ踏みしめるように歩いていった。
例の井戸からだいぶん離れた頃、今度は長屋が見えてきた。
確か、お化け屋敷の入り口に貼ってあった案内図では、長屋まで来れば出口はすぐだった。なら、もうすぐだね。
今にも崩れ落ちそうなおんぼろ長屋の傍を通り過ぎようとしたときのことだ。
長屋は縦長なのがふたつ、向かい合わせに建っていて、私たちはその間の細い路地のような道を進んでいる。縦長の長屋が幾つかに仕切られ、その一つ一つが一戸の家になっているという案配だ。
別に彼氏が欲しいとか、そういうのとは関係なくて、それでも、他のコが彼氏とデートしたなんて話で盛り上がってるのを横目で見るたびに、私はきっと一生、彼氏と恋人とか、できないんだろうなって哀しくなっちゃう。
まあ、それはともかく、高志が何とか歩けるようなので、私はホッとする。私たちは一歩ずつ踏みしめるように歩いていった。
例の井戸からだいぶん離れた頃、今度は長屋が見えてきた。
確か、お化け屋敷の入り口に貼ってあった案内図では、長屋まで来れば出口はすぐだった。なら、もうすぐだね。
今にも崩れ落ちそうなおんぼろ長屋の傍を通り過ぎようとしたときのことだ。
長屋は縦長なのがふたつ、向かい合わせに建っていて、私たちはその間の細い路地のような道を進んでいる。縦長の長屋が幾つかに仕切られ、その一つ一つが一戸の家になっているという案配だ。
