私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~
第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?
それからまた私たちは黙り込み、しばらく歩いた。そのうちに、私の家が見えてきた。
家の前まで送ってきてくれた高志は相変わらず何か言いたそうな顔をしている。
私も何故か、このまま高志と離れたくないような、まだ彼に言わなきゃいけないことがあるような気がして、ぐずぐずとその場に立っていた。
私と高志はしばらく見つめ合った。私は黙って高志の顔を見つめる。
高志は怖いくらい真剣な表情。こんな真剣な顔は初めてで、何だか高志が知らない男の人のよように見えて怖くなった。
それに、見つめられるまなざしも、これまでになく熱を帯びているような気がして。どうにも彼の視線をまともに受け止めきれなくなって、ついと視線をそらしてしまう。
「―真美」
いつもより少しだけトーンの低い、ハスキーな声で呼ばれると、背筋に正体不明の震えが走る。
「顔を見せて」
口調は穏やかで優しいのに、どこか有無を言わせぬ響きがある。
私は無意識のうちに、顔を上げた。
家の前まで送ってきてくれた高志は相変わらず何か言いたそうな顔をしている。
私も何故か、このまま高志と離れたくないような、まだ彼に言わなきゃいけないことがあるような気がして、ぐずぐずとその場に立っていた。
私と高志はしばらく見つめ合った。私は黙って高志の顔を見つめる。
高志は怖いくらい真剣な表情。こんな真剣な顔は初めてで、何だか高志が知らない男の人のよように見えて怖くなった。
それに、見つめられるまなざしも、これまでになく熱を帯びているような気がして。どうにも彼の視線をまともに受け止めきれなくなって、ついと視線をそらしてしまう。
「―真美」
いつもより少しだけトーンの低い、ハスキーな声で呼ばれると、背筋に正体不明の震えが走る。
「顔を見せて」
口調は穏やかで優しいのに、どこか有無を言わせぬ響きがある。
私は無意識のうちに、顔を上げた。