テキストサイズ

私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~

第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?

 視線の先に、高志の端正な顔が迫っている。
 ヤバイ、こいつって、こんなにイケメンだったけ。
 胸の動悸が速くなる。高志に聞かれちゃうんじゃないかと心配になってしまうくらい。
 ふいに高志の野球で鍛え抜かれた手が私の背中に回り、強く抱きしめられたーかと思ったら、息もつかせぬくらいの速さで唇が降りてきた。
 ほんの軽く触れ合わせるだけのバード・キス。
 でも、私にとっては生まれてから17年の人生の中で初めてのキスだった。
「あのさ、俺、真美のことがずっと好きだったんだ」
 およそ考えたこともない告白に、私はもう大パニック。
 えっ、高志が私のことを好きだったって?
 でも、改めて告白されて、別にイヤな気分じゃなかった。
 ―どころか、胸がときめいちゃったりして、何なの、これ。まさか、私もコイツのことを意外な好きだったとか?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ