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ブルースカイ

第8章 恵(上)

こうなったらしゃーない、マサとその友達、敵に回す覚悟でネタにしたろ。





「自分、蓄膿なん?」





「えっ?」





「いや、鼻つまっとうみたいやし、蓄膿なんかなと思って。」





当時、ポーカーフェイスで毒を吐いたりするので、俺は『鬼・悪魔・聡』という大変不名誉な称号を持っていた。荒れると手を付けられなかったのも理由の一つらしい。





「えっと、そんな事はないんやけど・・・。」





「そうなんや。ティッシュがほしいんかと思ってたわ。」





知らん顔して、タバコを吸い出す俺。困った顔で俺を見る恵。





多分、相当変な光景。ほんのちょっと前までは、場の中心は間違いなく恵。今は俺の周りの冷たい空気。

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