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ブルースカイ

第8章 恵(上)

「やっぱ聡やないか、聞こえとるなら、返事くらいせんかい。」





インチキ臭い声の主は、不幸にして、山さんだった。





「返事せい言うても、どうせ下らん用ですやろ?」





「相変わらずきついやっちゃな。先輩なんやから、敬わんかい。」





「こき使って、ミスなくても、途中で約束してた時給は下げる。そんな偉そうな御託は敬えるだけの事してから言うたらどうです?」





「まぁ、そんな事はどうでもええねん。」





都合が悪くなると、すぐ話を変えよる、嫌なオッサンや。





「来月から居酒屋始めんねんけど、どや?」





「クソして寝ろ。」

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