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ブルースカイ

第12章 コウ

「そんなんやなくて、付き合っても、なんかしんどい言うて、さっさと帰るんですわ。」










「夏バテと違う?俺、医者ちゃうから、心配やったら、病院連れていきや。」









「病院行き言うても、大丈夫や言うて、行きたがりませんのや。」









恵がバッグを持って、立ち上がり、玄関に向かった。









「ごめん、マサ。今取り込んどうから、またあとでかけ直すわ。」









俺は電話を切ると、恵を追いかける。恵はすでに玄関を出ていた。









俺が玄関を出ると、ちょうど恵がエレベーターに乗り込むところだった。









「恵、ちょい待ちや。」









エレベーターのドアは閉まった。









「しゃーない、エレベーター待つより、階段で行こう。」









8階から、1階まで階段をかけ降りる。普通に考えたら、エレベーター待ってた方が早いわな。









まだ8月末の暑い頃、階段を降りきった頃には汗だくだった。









「もう流石にこの辺にはおらんやんな。」









駅まで走り出そうと、ふとコンビニの中に目をやると、恵が雑誌を立ち読みしていた。










やられたわ。急いで店内に入る。

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