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ブルースカイ

第5章 美香

むしろ、過剰なほど、俺に尽くしてくれた。今の俺なら、何か引け目でもない限り、初めから過剰なほど尽くすなんて事はないと理解している。





当時の俺は、俺の事は全て受け入れる、そんなレベルの尽くし方に、美香は俺にベタボレなんやと思い込んで、美香の事は何でもわかってると痛い勘違いしたまま、悦に入っていた。





ある日、俺は風邪を引いて寝込んでいた。そんな事は知らない美香は、待ち合わせの時間を過ぎても、俺が現れないため、連絡してきた。





「聡、どこにいるん?」





切羽詰まった声。ああ、俺はそんなに愛されてるんやな。そんなピントのずれた恥ずかしい感想。





「ごめん、風邪引いて寝込んでんねん。あらかじめ連絡しといたらよかったな。」

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