いつもそこには、君がいて
第1章 1 月曜日
そう、これは私が希望した結果の内示なんだと思う半面、煮え切らない自分がいることも動かしがたい事実。
「福田さん、ちょっと話聞いてくれます?」
「はい。……あ、ちょっと待っててくださいね。すぐ、来ますから」
福田さんはそう言うと、薄手の小さな段ボールにガサッと入れた返品のナゲットを抱えて、小走りでバックヤードの通用口から外へ出て行った。
重い金属製の扉が開け放たれたその一瞬、流れ込んできた空気は思ったよりも冷えていた。
外気とは無縁かのように温度管理された室内で、私は一体どのくらいの時間を過ごしてきたんだろう。
暑い夏も、寒い冬も季節なんかまるでなかったみたいに……
明日だって、公休日なのに何ひとつ予定なんて入っていない。
なんだか無性に寂しくなった。