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完熟の森

第9章 酔っ払い

「はい、お水」


グラスを差し出すと雫は礼を言ってからゴクゴクと飲み出したが、
ダラダラと零しそれは顎から胸元のタンクトップにボタボタ落ちた。


「零してますよ」


そう教えてあげると、「冷たい、冷たい」と言いながら笑った。


面白い。


酔っ払いって面白いな。


面白いから僕も笑った。


アイスコーヒーを飲みながら笑ってた。

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