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完熟の森

第20章 恋人 1

「若いっていいよな」


そう言いながら僕を舐め回すように見た。


「そうよ。あなたとは比べようもない程ね」


雫はヤツにムキになって言い返した。


「まっ充分楽しむんだな」


男も負けじと言い返し僕をチラリと見た。


「僕はあなたじゃない。雫だけを大事に思ってる」


男の目を真っ直ぐ見て言ってやった。


男はふっと鼻で笑って立ち去った。


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