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完熟の森

第24章 桜

雫が僕の首に巻いていたブランケット外し、広げて敷く。


僕は荷物を下ろし、ようやく両手が自由になり、ライトを点けた。



「わあ、凄い!」


雫はライトアップされた妖艶で幻想的な桜に感激して目を輝かせていた。


僕はやっぱり桜を見ている雫を見ていた。


「キレイだ…」


僕は小さく呟いた。

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