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完熟の森

第31章 真夏の森

「千晶…盛り上がってるとこ悪いんだけど車洗っちゃって」


「・・・ケチ」


クスッと笑って


「ご褒美は後よ…」


って言って、僕の鼻先にキスした。


これをやられると心がくすぐったくなる。


「は~い」


僕はずぶ濡れのタンクトップを脱いでホースを拾い、再び車をピカピカに洗い上げた。


これでもかってぐらいに。


ホースからの水が真夏の木漏れ日でキラキラ光ってキレイだった。


雫が笑ってる。


僕にとっては雫もキラキラ光って見えていた。


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