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完熟の森

第32章 祭り 1

話題を探して雫に話しかける。


「去年さあ、花火の時メールくれたろ? 雫はどこで見てた? そこ行こう」


「いいわよ」


雫…こっち見てよ。

ちっとも僕を見てくれない雫にどうしていいか分からなかった。


雫はスタスタと早歩きで歩いた。


僕は雫に腕を掴まれたまま歩き続けた。


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