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完熟の森

第47章 完熟の森

家の横には気持ち良さそうなハンモックが揺れている。


僕はゆっくりハンモックに近づく。


4年も経っているのに雫は少しも変わらない寝顔だ。


愛しい眠れる人の頬に僕はそっと触れる。


「雫・・・」


雫はゆっくり目を開ける。


「ただいま、雫」


「おかえり、千晶」


雫は柔らかく微笑みまた目を閉じた。


ふっ、寝ぼけてる。


現実の僕なのに…


きっと僕の夢を見てるんだろう。



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