あたしは誰のもの?
第18章 "あたしは誰のもの?"
雄汰はフッと笑い、
「・・・嬉しいな」
そう口を零す・・・
「え?なにがですか?」
「当たり前だけど避けられてきたし、こんな俺に笑ってる顔を見せてくれたから」
雄汰は少し照れながら冷華に言った
「・・避けたり、してすみません。
それと・・送ってくれたあの日、送ってもらったのにあんなこと言ってすみません」
「え!?なんで冷華ちゃんが謝るの!?謝ることないのに・・俺の方が謝ることいっぱいなのに・・
今更だけど・・ほんとにごめん」
頭を深く下げる雄汰。
手は拳を作り強く握ってるのか身体が少し震えている。
今の雄汰の心情は冷華に伝わるのに充分だった。
「・・・雄汰さん、もういいです。許したといえばうそになるかもしれない、でも、もう水に流すことにします」
「冷、華ちゃん・・・。今まで使わせたお金は返す・・・ごめん。」
「・・お金は返さなくてもいいです」
「・・え!?」
「使ってくれればそれでいいですから」