ファースト・ラブ
第2章 第1章
「言ったもいいけどー…言ったら夏帆のミラー割ったの直だってこと…言っちゃうぞ??」
翔さんは勝ち誇った笑顔で言った。
「あぁ。言えよ?? 言ったら父さんがベッドの下にエロ本隠してること言うからなぁ??」
直は、翔さんのほうを向かずに涼しい顔でピシャリと言った。
「えっ!!!!なっ…何で直っ そのこと知って……?!」
「ふっ…。オレのほうが1枚うわ手だったな。口止め料は千円てとこかな??」
直は小さな笑みを浮かべながらこっちを向き、翔さんのほうに大きなキレイな手を差し出した。
「くっそ~!! お前本当に高1かよっ!!! オレの少ないこづかいがぁ~(泣)」
そんなことを言いながら、翔さんは直の手に千円札を置いた。
「アハハハハハっ★*゜」
あたしは2人のやりとりがおかしかったのと、
今まであまり見たことがなかった翔さんを見れた嬉しさが合わさって笑っていた。
「翔さんと直って、仲がすっごーくいいんだね!!」
「あぁ。家でも結構しゃべるよ。でも直は何か冷めてるっていうか……何か立場逆転してるのかな?? 直はもうちょい子供っぽくなんなきゃ(笑)!!!」