ガーディスト~君ヲ守ル~
第7章 闇の声
リクルートスーツに着替えたつぐみ。
今日は日曜日だが、面接があるのだ。
「いってらっしゃい」
つぐみの母親が笑顔で送ってくれる。
祐司はペコッと頭を下げた。
「素敵なお母さんですね」
「そ、そうですか?…外面がいいだけですよ」
つぐみは俯きながら答えた。
(はぁ…絶対お母さん、勘違いしてるよね…ボディーガード雇ってるなんて言えないし)
つぐみは、チラッと祐司を見た。
(でも…今日来てくれて良かった…あんな態度したから、もう呆れられたかと思った…)
普通に話せれて良かった…
つぐみはホッとした。
「今日の面接会場はどちらですか?」
「あ、M区です」
「近いですね、どんなお仕事なんですか?」
「車の販売店の受付スタッフです」
「車に興味があるんですね」
「まだ免許は持ってないんですけど、いつか乗りたいなぁって…」
「いいですね、頑張ってください」
祐司はニコッと笑った。
その笑顔に、再びドキッとするつぐみ。
(…村上さん、その笑顔は反則です…)
つぐみは頬を染めながら俯いた。