ガーディスト~君ヲ守ル~
第7章 闇の声
「……さん、大丈夫ですか!?」
ん…
ここは……
「東さん?」
目を開けると、知らない男性が覗き込んでいた。
「ひゃっ…」
びっくりして、後ずさる。
「良かった…目が覚めて。もう、びっくりしましたよ~」
そう言って男性は、つぐみから離れる。
つぐみは辺りを、見渡した。
(ここは…どこ?)
目を覚ましたのは、つぐみ…ではなく、『つばき』だった。
「面接に来て、気を失ってた人は初めてですよ」
そう言って、男性は苦笑した。
(面接!?)
「大丈夫そうなら、このまま始めますがどうしますか?」
(ちょっ…ちょっと待って!!
そんな急に言われてもっ…
てか、なんでこんな時に入れ替わっちゃうの!?)
つばきの頭はパニック状態。
そんな様子を見ていた面接官が、
「大丈夫そうではないみたいですね…残念ですが今回はなかったことに…」
と、席を立とうとした。
「ま、待ってください!面接させてください!」
つばきはとっさに呼び止める。
(頭混乱してるけど…
あたしのせいで、つぐみさんに迷惑かけたくない…)
「ご迷惑かけてすみませんでした…!もう一度…チャンスをください!」
つばきは深く頭を下げた。
「……わかりました、いいですよ」
面接官はニコッと笑う。
「ありがとうございます!」
「じゃあ、始めようか」
つばきは決心した瞳を、面接官に向けた。
(やれるだけやるしかない…!)