ガーディスト~君ヲ守ル~
第1章 出会い
「そういえば、結局どうなったんですか? 根本社長の警護は…」
「あ~…社長と圭吾がやるみたいだな、俺は見えねぇし」
「見えない…ってことは…」
「部屋に出るんだとよ、部下の生霊が」
「!」
「部下の生霊が毎晩毎晩、枕元に立つらしい。今のところは何も被害ないらしいけどな…」
だからあんなに取り乱していたのか…。
実はこの会社では、そういった相談も引き受けている。
つまり、霊から守ること。
そういった相談は意外と多い。
だが一般の警備会社では、断るところがほとんどである。
乙姫社長はそんな人たちを救いたい と、大手警備会社を辞めて独立した。
霊能力をもったボディーガードが必要だと…俺も社長に誘われたんだ。
除霊なんて、できないけどな…。
社長の話では、『除霊する必要はない。 原因を解明する、霊を説得する』だそうだ。