ガーディスト~君ヲ守ル~
第8章 過去
その会話を、ドアの隙間から聞いていた祐司。
話の大半は意味がわからなかった。
だが、父親が自分を必要としてないことはなんとなく感じていた。
泣いている母親を見つめながら、祐司は思う。
(僕のせいで泣かないで…)
「それから俺は、両親にさえも何も話せなくなった。父親は俺と距離をとり、家にもあまり帰って来なくなった。でも母親は…どんなことがあっても俺を見捨てないでいてくれた…」
あまりの出来事に、なんて言ったらわからない護。
「だけど中学に入った頃、またヤツが動き出したんだ…」
祐司は再び語り始めた。