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ガーディスト~君ヲ守ル~

第8章 過去




ザアァァ…



雨が降っていた。




祐司は薄暗い部屋の隅で、ただ一点を見つめジッとしていた。






《ユウジくん…




ボクの声が…聞こえる?》






どこからともなく、男の声が辺りに響いた。祐司はジッとしたまま、その声に耳を傾ける。






《つらいよね…
かなしいよね…



そのキモチ…すごくわかるよ…》






「…」







《ボクはユウジくんを助けたい…



ボクに何かできることある?》








祐司は静かに口を開いた。




「あいつが…憎い」







ザアァァ…


雨は激しく降り出した。








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