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ガーディスト~君ヲ守ル~

第8章 過去




バタンッ!!



突然、部屋の扉が勢いよく開いた。
ドカドカと入ってきたのは、英司だった。



「来い!! お前を精神病院に放り込んでやる!!」




英司は祐司の腕を掴んだ。




「お前はおかしいんだ!! もっと早くからこうするべきだった!!」

「あなた、やめて!!」



強引に引っ張っていく英司の前に、京子が立ちはだかった。



「どけ!!!!」

「おかしいのは、あなたよ!! 祐司は私たちの大切な子供よ!!」

「黙れ!! こいつさえいなければ、オレは会社をリストラされることもなかったんだ!!」

「それは祐司のせいではないわ!! あなたの心が弱かったからよ!」



京子の言葉に、英司は一瞬顔を歪ませる。



「うるさい…もう遅いんだ!! オレの邪魔をするな!!」



英司は京子の身体を突き飛ばした。
京子はよろめき、机の角に強く頭をぶつけてしまう。



「母さ……」



駆け寄ろうとする祐司の腕を、英司は再び強く掴んだ。



「…っ」



靴も履かず、雨の中どんどん引っ張られて行く。









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