ガーディスト~君ヲ守ル~
第8章 過去
「自分の弱さのせいで、家族の幸せも、見ず知らずの男の人生も…俺が壊したんだ」
祐司は苦悶の表情を浮かべた。
「社長の言うとおり、俺はアイツから逃げていた…もう同じことは繰り返したくないと…アイツを突き放したんだ」
護は黙って聞いている。
「だけどそんなことは無意味だった…忘れた頃にアイツは現れる。どこまでも俺を追いつめる…。だから俺は、アイツと向き合わなければいけないんだ…」
寂しくて…
誰も信じてくれなくて…
そんな時にアイツは現れた。
良くない霊だとわかっていながらも
俺を否定しないでくれたことが、
嬉しかった…
祐司は瞼を閉じてゆっくりと呼吸する。
「でももう、全て終わらせる。終わらせなきゃいけない」
決心した瞳を、護にぶつけた。
「……ああ、そうこなくっちゃな!」
護はニヤッと笑った。