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ガーディスト~君ヲ守ル~

第8章 過去

外に出ると、黒のワゴン車は跡形もなく消えていた。



「大丈夫ですか?」



車にもたれながら、圭吾がつばきに話しかけた。



「…あ、はい。あなたは?」



つばきの返答に、圭吾は目を丸くした。



「あぁ、あなたがつばきさんなんですね、はじめまして。朝比奈圭吾です」



圭吾はつばきに、にっこり笑いかけた。
つられて、つばきも笑う。


(なんか、めっちゃ爽やかな人だなぁ…)




「圭吾、ちゃんと釘さしといただろうな」


「しましたよ、『この家に関わるな』と伝えておきました」



祐司と護がつばきを助けにいったあと、圭吾は運転手の男に警告をしていたのだ。



霊に憑かれた男には、憑かれた間の記憶がなくなる。
だから、協力していた運転手に釘をさしておく必要があった。



「しかし、念のため…警護する場所を変えたほうがいいですね」



「そうだな…」



圭吾と護は、つばきを見た。



「しばらく家を離れても大丈夫ですか?」



「えっ…あたしはいいけど、つぐみさん次第かな…」



「そうですよね、じゃあひとまず一緒に来てもらって、事情は入れ替わった後に話すことにしましょう」



「…はい」







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