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ガーディスト~君ヲ守ル~

第9章 希望と絶望

祐司たちは、つぐみの会社に向った。
車の中で、祐司は全ては話さず、悪質な霊に狙われていることだけをつぐみに話した。


「俺のせいで巻き込んでしまいすみません…」


「……」


黙ってしまったつぐみを、心配そうに見つめる祐司。


「…俺たちが命にかえてでも守りますから…」


祐司はまっすぐにつぐみを見た。


目を伏せていたつぐみは、祐司を見つめ返した。


(真剣な目だ…怖いけど…でも、村上さんなら信じられる)


「…村上さんを信じてます」


つぐみは祐司の意志を受け入れた。


「ありがとうございます」


それを聞き、祐司は安堵する。


「…てなわけで、俺らも全力で守るから、東さんは安心してくださいね!」


助手席に座っている護が、つぐみに笑いかけながら親指を出した。


「ありがとうございます」


つぐみはクスッと笑った。


大丈夫…
彼らと一緒にいれば怖くない。


きっと大丈夫…












つぐみの会社に着くと、祐司たちは仕事モードに変わった。
意識を集中させ、機敏に動く。
つぐみを囲むように歩く。

周りのものは、つぐみたちに集中した。黒のスーツを着た男たちはかなり目立つ。

「なにあれ、SP?」
「3人ともイケメンじゃない♪」


遠巻きに見ている女性社員たちが、きゃあきゃあ騒ぎ出す。


(想像はしていたけど……かなり恥ずかしい!!)


つぐみは俯きながら歩いていた。


「やっぱ俺ら目立ってるよなぁ、今度からは私服にするか?」


護が提案する。


「そうですね、サラリーマン風なら問題ないでしょう。いいですか?東さん」


圭吾はエレベーターのボタンを押しながら言った。


「はいっ、むしろそうしてください…」


「わかりました」


圭吾はクスッと笑った。






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