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ガーディスト~君ヲ守ル~

第10章 覚醒

つばきは早退届を出し、祐司たちと病院に向かった。
期待と緊張と不安で、落ち着かない。
見かねた祐司が、つばきの頭をポンと叩いた。


「…大丈夫、俺たちがついてる」


「…うん…」


複雑な表情をしながらも、つばきはニコッと笑った。



車は、S大学病院の駐車場に入って行った。


「着きましたよ」


車から降りた時、ドコドコ…と言う音と共に、一台のバイクが隣に止まった。


「お、ドゥカティじゃん♪」


護が食い入るように、そのバイクを見つめた。


バイクは赤と黒のツートンカラーで、マフラーが2本突き出していた。
サーキットで見るようなスポーツタイプのバイクだ。


祐司は、バイクに跨がる男のヘルメットを見た。後頭部には、『TSUBAKI』と書かれている。


「あれは…」


祐司の目線の先を、つばきも追ってみる。


「…お兄ちゃん?」


つばきの口から、自然と言葉が出た。


バイクに跨がる男は、チラリと祐司たちの方を見、ヘルメットを脱いだ。


男は、20代前半くらいだろうか。茶髪でほんのり肌が焼けていた。
祐司たちに頭を下げ、病院の方に歩いて行った。


「あの人…もしかしてお兄ちゃんかも…」


「ヘルメットに『TSUBAKI』と書かれてあったしな…」


「んじゃ、早く確かめてみようぜ」


「行きましょう」


祐司たちは、青年の後を追うように、病院の中に入って行った。











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