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ガーディスト~君ヲ守ル~

第10章 覚醒

別荘に帰ってきた頃には、つばきは泣き疲れて寝てしまっていた。


祐司はつばきを抱き上げ、そっとベッドに寝かした。風邪を引かないように掛け布団をかける。



「……にい…ちゃん…」



つばきの唇が微かに動く。



「あたしは…ここだよ…」



そして閉じられた瞼から、涙が滴り落ちた。



(つばき…)



祐司はつばきの手を取り、両手で包み込み、



「…大丈夫だ、俺はそばにいる」



つばきの兄になったつもりで囁いた。



つばきは安心したのか、スウスウと寝息を立てて眠った。



そんなつばきを、祐司は切なそうに見つめる。



(何もしてやれなくて…ごめん…)




必ず元に戻してやると約束したのに、




自分は何もできなかった……




自分はなんて無力なんだろう、と歯がゆい気持ちでいっぱいだ。




もう誰も傷つけたくない。




悲しい顔は見たくないんだ…














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