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ガーディスト~君ヲ守ル~

第10章 覚醒

「こんなにたくさん来てくれるなんて嬉しいな」


目の前で『つばき』が笑っている。
昨日よりも血色が良く、まばたきする瞳、ハキハキ話す口…


その姿を見ると、この体は自分ではないかもしれない…と思えてくる。


「東…つぐみちゃんだよね?」


「え…うん…」


急に話しかけられて、つばきはビクッとした。


「久しぶりだね、会社の人たちは元気?」


ふと、その言葉に違和感を覚える。


「元気…だよ」


できる限り笑顔で答えるつばき。


「村上さんとは、付き合うことになったの?」


「え?」


『つばき』はチラッと祐司を見た。


「良かったじゃん、つぐみちゃん、ずっと片思いしてたもんね」


「……」



(あれ?おかしい…)



『つばき』が全くの別人なら、実際にはつぐみも祐司たちも『つばき』とは出会ってないし、つぐみが祐司に片思いしてることも『つばき』が知っているはずないのだ…


だけど、内部の情報を知ってるかのような言い方…



(あなたは…誰なの?)



「ねぇ、おばあちゃん。ちょっと皆とゆっくり話したいんだけど…」


「いいわよ。じゃあ、私は下の喫茶店に行ってくるわね」


そう言って、『つばき』のおばあちゃんは「ごゆっくり」と一声かけて部屋を出て行った。








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