ガーディスト~君ヲ守ル~
第11章 あなたを守りたい
目を開けると、また見知らぬ天井だった。
こんな光景は、もう何度目だろうか。
「目が覚めましたか」
声のする方に目を向けた。
椅子に座って、優しく微笑している男…
「…朝比奈さん」
つぐみは、ぼんやりと圭吾を見つめた。
「目を覚まして安心しましたよ、つぐみさん」
「…あの、ここは?」
「病院です」
「病院?」
つぐみは体を起こし、辺りを見回した。
狭い空間に、冷蔵庫と棚とテレビが置いてある。個室のようだ。
「私…どれくらい眠ってたんでしょうか?」
トイレで冴子と話してた記憶はある。
でもそれ以降は…
「1日眠ってました」
「1日も!?」
そういえば、村上さんの姿がない。
「あの、村上さんは?」
つぐみが問いかけると、圭吾は急に険しい顔になった。
「実は…」
圭吾は今まであったことを、つぐみに伝えた。
「そんな…」
話を聞いて青ざめるつぐみ。
「…だから今は、2人とも眠ったままなんです」
「…村上…さん…」
つぐみは震える手で、口を覆った。
「でも大丈夫ですよ、不思議なことに、2人とも無傷でしたし…」
「…そうなんですか?」
「はい、祐司くんたちを信じましょう」
そう言って圭吾は、にっこり微笑した。
(朝比奈さんが言うと、ほんとに大丈夫なような気がしてくる…)
つぐみもつられて微笑した。
「そうやって笑ってる方が、かわいいですよ」
「えっ?」
突然そんなことを言うので、つぐみは圭吾から目をそらした。
「もっと見せて?」
圭吾は身を乗り出し、左手はベッドに手をつき、右手でつぐみの顎を持ち上げた。