ガーディスト~君ヲ守ル~
第11章 あなたを守りたい
バンッ
「つぐみ!!」
その時、荒々しく扉が開かれたと共に、つぐみの名を叫ぶ声が響いた。
(朝…比奈…さん…)
つぐみは圭吾の声にピクリと反応する。
「!」
目の前の光景に、圭吾は目を見張った。
しかしすぐさまつぐみの元に駆け寄り、馬乗りになっている祐司の体を背後から羽交い締めにした。
「やめろ祐司!!」
苦しみから解放されたつぐみは、ゲホゲホと咳き込んだ。
祐司は抵抗する様子もなく下を俯き、
そして肩を震わせ笑い出す。
「フフフ…さすがボディーガードだね…」
瞬間、ピリッと電流が走った。
圭吾の力が一瞬緩んだ隙をつき、祐司はスルリと抜け出す。
「くっ…!」
圭吾は祐司を睨みつけた。
だが、すぐさまつぐみの元に駆け寄る。
「つぐみ、大丈夫か!?」
「あ…さ…ひな…さん…」
圭吾はつぐみを抱き起こした。
「遅れてすまない…」
心配そうに見つめる圭吾を、つぐみはぼんやりと見上げた。
「助けにきてくれて…ありがとう…ございます…」
そして肩で息をしながら、ニコッと微笑んだ。
「つぐみ…」
圭吾の胸は高鳴った。
つぐみが自分を必要としてくれたのだと思うと、愛しくてたまらなくなった。