ガーディスト~君ヲ守ル~
第11章 あなたを守りたい
その頃、護はつばきの部屋の前にいた。
あの後、つぐみの体に入ってたつばきはショックで気を失ってしまった。
つばきの体も、祐司と屋上から落ちたあと、まだ目を覚ましていない。
(アイツはどこにいったんだ……まさか、本当に祐司の体に…?)
護は事前に圭吾に言われた言葉を思い出した。
『もしかしたら祐司が目を覚ました時は、ヤツかもしれない』と。
だから圭吾はつぐみを、護はつばきを警護することになった。
つばきの病室の中には今、直樹がいる。
屋上から落ちたと聞いて、祖母はショックで倒れてしまい、直樹が駆けつけたのだ。
医師や直樹たちには、「足を踏み外してしまった」としか話してない。
霊がとり憑いているだの話しても、信じてもらえないからだ。
はあ…と護はため息をついた。
(俺に除霊する力があればな…)
説得も何もない、
あんなクソ気持ち悪いヤツは、消してしまえばいいんだよ…
祐司も…
なんだってまたあんなことを言ったんだ…
自分にとり憑けばいいなんて…
依頼人を守らなきゃいけねぇお前が、とり憑かれてどうすんだよっ!!