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ガーディスト~君ヲ守ル~

第11章 あなたを守りたい

護は苛立ちながら、頭をかいた。




その時、廊下の奥から人の気配を感じた。




コツ…コツ…と歩く音が、廊下に響く。
護は、こちらに向かって歩いてくる人影を凝視した。




「祐司…」




護は、固唾を飲んだ。




無表情で護に近づく祐司。




「…つばきは?」




「…いねぇよ」




護は祐司を睨みつけた。




祐司はフッと笑い、




「どけ」




と言い放った。




「…ざけんなっ!!」




とっさに護は祐司の胸倉を掴んだ。




「簡単にとり憑かれてんじゃねぇよ!!」




そして、祐司の体を壁に押し付ける。




「…フフ、君はほんとに…暑苦しいやつだねぇ」




そう言いながら祐司がニヤリと笑った後、




ズシュッ




「あぐっ…!!」




鋭い痛みが、護の左足に走った。




祐司の右手にはナイフが握られており、護の太ももに深く突き刺さっていた。




それを躊躇する事もなく、引き抜く祐司。




「ああああっ!!」




激しい痛みが護を襲う。




床にポタポタと滴り落ちる血。




護は左足の太ももを押さえ、床に崩れ落ちた。




「…ゆ…じ…」




苦痛な表情をしながら、祐司を睨む護。




そんな護を見下ろした後、何食わぬ顔をして祐司は扉に手をかけた。




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