ガーディスト~君ヲ守ル~
第13章 和解
「「お世話になりました~!!」」
そう元気よく挨拶したのは、つばきと護。
「もう2、3日入院した方がいいと思うけど、ほんとに大丈夫なの?」
心配そうに護と祐司の足を見る看護士。
「平気っすよ!!俺たち頑丈にできてますから。な、祐司」
「お世話になりました」
祐司は看護士に丁寧に挨拶する。
「まぁ、あんまり無理しないようにね」
看護士は苦笑して、仕事場に戻って行った。
「つばき」
荷物を持った直樹が、祐司たちのもとに歩いてきた。
「お兄ちゃん」
直樹は祐司の前に立ち、
「だいたいの話はつばきから聞きました。正直まだ信じられませんが…でも、つばきを助けていただいてありがとうございました」
そう言って深々と頭を下げた。
「いえ…俺は当たり前のことをしただけです」
祐司は微笑した。
その笑顔に直樹もホッとする。
「かっこつけやがって…」
隣で護はフッと笑った。
「あのね、お兄ちゃん。今日祐司の会社の社長さんの別荘で打ち上げがあるの。行ってもいい?」
つばきは上目遣いに直樹を見上げた。
「別荘でお世話になったご夫婦もいるの。だから…」
「……わかったよ」
直樹はフウッとため息を漏らすと苦笑した。
「ダメだと言っても行くんだろ、お前は」
「ありがとう、お兄ちゃん!!」
つばきは両手を上げて喜んだ。
「村上さん、つばきをよろしくお願いします」
直樹の言葉に、祐司はコクンと頷いた。