ガーディスト~君ヲ守ル~
第14章 それぞれの道
皆、富士子の手料理を堪能した。
「おう、祐司、もっと呑め呑め」
空のグラスにドバドバと注ぐ護。
「ちょっ…まもちゃん、こぼれてる!」
「あ?わりぃわりぃ」
つばきがこぼれたビールを拭く。
「ねぇ、つばき。なんでこいつのこと“まもちゃん”って呼んでんの?」
「ん?可愛いから」
「可愛い!?こいつが!?キモッ」
汚いものでも見るかのように護を見る美夏。
「…んだよ、いいじゃねぇかぁ。美夏も呼んでみ?」
「はあ!?誰が呼ぶか!」
「“ま~もちゃん”」
「「!?」」
その時、後ろから声がした。
振り向くと、ビール片手にニコニコ笑っているつぐみがいた。
「私も混ぜてぇ~♪」
そう言って、祐司と護の間に入ってくる。
「東さん?」
「なぁに?“まもちゃん”」
「……」
酔ってる…
すげぇ酔ってる…!
こんな姿は、普段のつぐみからは想像できない。
「お酒呑むとこうも人格変わるんだ…」
つばきは唖然とした。