ガーディスト~君ヲ守ル~
第2章 秘密のデート
俺は護先輩に近寄って、肩をゆすろうとした。
「待って」
「?」
「ね、二人でデートしない?」
「は?」
突拍子もない発言に俺は顔をしかめた。
「あたし、やり残したことがいっぱいあるの。もしあたしがすでに死んでたなら、こうやって動くこともできないでしょ…だから…」
「まだ死んだって決まったわけじゃないだろ」
「そうだけど…」
『つばき』はシュンと小さくなった。
「…わかった、付き合ってやるよ」
俺が言うと、『つばき』の表情が明るくなった。
「やった!デートだ!」
最初の『つばき』の印象とは全く違う。
目の前にいるのは、普通の女の子だ。
「じゃあ護先輩、ゆっくり休んでてくださいよ」
気持ち良さそうに寝ている護先輩を残し、俺と『つばき』は部屋を出た。